帝国データバンクは、消費税や固定資産税などの各種「税金(公租・租税)」、厚生年金保険や健康保険などの「社会保険料(公課)」について納付ができない、または滞納状態が続いたことで、自社の資産等を差し押さえられ、経営に行き詰まった企業の倒産(公租公課滞納倒産)について、調査・分析を行った。
2月、3月と過去最多を更新
それによると、消費税や固定資産税、厚生年金保険などの「公租公課」を納付できない、または滞納による差し押さえで経営に行き詰まった「公租公課滞納」倒産は、2023年度に138件判明した。
月次ベースでは、2024年1月(14件)以降、2月(16件)、3月(20件)と、過去最多を更新し続けている。
公租公課のうち、企業にとって特に負担の重い社会保険料は、コロナ禍に最長3年にわたる納付猶予措置が設けられ、企業の資金繰りを支えてきた。しかし、ポストコロナに向けて企業活動が正常化するなかで、特例措置も順次縮小。
業績不振のなかで、消費税と社会保険料の支払いに窮した企業や、猶予期間中に業績を立て直すことができなかった企業の倒産増加が目立っている。
集計期間:2024年3月31日まで
集計対象:負債1,000万円以上法的整理による倒産
調査機関:株式会社帝国データバンク
※調査結果は下記ホームページにも掲載予定
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p240412.html (坂土直隆)