帝国データバンクでは、全国における社長の平均年齢を調査した。本調査では、企業概要ファイル「COSMOS2」(約147万社収録)から2023年12月時点における企業の社長データ(個人、非営利、公益法人等除く)を抽出し、集計・分析した。
業種別でみると、「不動産」が62.6歳で最も高い
それによると、全国の社長平均年齢は、統計として遡れる1990年から毎年上昇し続けている。今回の調査でも同様の傾向となり、2023年は前年比0.1歳上昇の60.5歳となった。加えて、2023年における前年からの社長交代率は3.80%となった。
14年連続で3%台が続いており、前回調査(3.82%)からほぼ横ばいだった。総じて、社長の世代交代に関して、以前より活発な様子は見られず、社長の高齢化はさらに進行しているといえる。
社長平均年齢を業種別でみると、「不動産」が62.6歳で最も高かった。不動産業のうち細分類9業種では、7業種が全体(60.5歳)を上回っており、なかでも「貸事務所」「貸家業」などでは特に高齢化が目立つ。他方、若手起業家が多い“IT企業”や個人向け業種が分類される「サービス」は59.1歳で、最も低かった。
(坂土直隆)