帝国データバンクが実施した2024年度の業績見通しに関する調査では、業績の下振れ要因として、「人手不足の深刻化」をあげる割合がトップとなり、多くの企業が懸念している実態が明らかとなった。
実際に、2023年度の人手不足に起因する倒産件数は313件となり、過去最多を記録し前年度から倍増となるなど、事業継続の可否を決める大きな要因の一つといえる。今後の業績維持・拡大を大きく左右する企業の人手不足の状況について、調査を実施した。
「旅館・ホテル」「飲食店」では、高水準続くも低下に転じる
正社員が不足している企業の割合は51.0%で、前年同月比-0.4ptとなったものの5割を超えて高止まり傾向が続いている。
業種別では、ITエンジニア不足が顕著な「情報サービス」が71.7%でトップ。また、非正社員が不足している企業は30.1%で、同-0.6ptと同様の傾向がみられた。
深刻な人手不足がみられる「旅館・ホテル」「飲食店」は、それぞれピークだった2023年時点から低下に転じた。特に、非正社員における従業員数が増加した割合が高い。