帝国データバンクは、2023年1-12月に発生した企業の休廃業・解散動向について、調査・分析を行った。
16年以降で最少だった22年からは、10.6%の急増
それによると、2023年に全国で休業・廃業、解散を行った企業(個人事業主を含む)は、5万9,105件となった。
年間で4.03%の企業が市場から退出・消滅した計算になる。23年初旬まで減少傾向が続いた休廃業は夏以降に急増し、16年以降で最少だった22年(5万3,426件)からは、10.6%の急増となったほか、4年ぶりに前年を上回った。
休廃業した企業の雇用(正社員)は、少なくとも累計7万8,053人に及び、前年(8万2,053人)から4,000人減少した。全ての雇用機会が消失したものではないが、約8万人が転退職を迫られた計算となる。消失した売上高は、合計2兆8,424億円に上った。
また、都道府県別の発生状況では、件数ベースで最も多いのは「東京都」の1万3,376件で、全国で唯一1万件を超えた。次いで「大阪府」(3,849件)、「神奈川県」(3,628件)、「愛知県」(3,439件)と続き、全国で1,000件を超えた都道府県は合わせて14を数えた。
総じて、企業数と比例して休廃業数も多い、大都市圏の発生が目立つ。最も発生が少なかったのは、「鳥取県」(232件)だった。
(坂土直隆)