帝国データバンクは、与信管理を行っている全国の企業に、「現在の与信管理マインド」や「与信管理の運用」に変化があるのかを、6月中旬から下旬にかけて調査を行い、約1,000社の声をとりまとめた。
37.9% の企業が「増加」と回答
それによると、倒産が昨年5月以降14カ月連続で前年同月を上回っており、企業の実感も確認した。最近の自社業界における信用不安や倒産の話を聞く頻度に変化があるかを尋ねたところ、60.5%は「変わらない」としたものの、37.9% の企業で「増加」と回答があった。
また、現在の与信管理上、取引先の経営環境面で気になっていることは「原材料価格の高騰」が62.9%と最も多く、「人手不足」が48.7%、「エネルギー価格の高騰」が45.5%、「収益の回復」が41.0%で続いた。
実際に物価高や電気代、円安等によるコストプッシュ圧力も高まる一方で、価格転嫁出来ないことによる物価高倒産は2023年上半期において375件(前年同期85件、341.2%増)発生しており、企業が取引先の経営環境で最も懸念するものとして、特に『コスト高騰』を挙げる背景と一致している。
★与信管理の実態に関する緊急WEBアンケートについて
調査対象企業:2023年1~2月に実施の与信管理実態調査で「与信管理を行っている」と回答した企業
調査実施期間:2023年6月14日~6月28日
調査回収件数:1,065件(回収率:34.6%)
(坂土直隆)