帝国データバンクは、「中古車店」の倒産発生状況について調査・分析を行った。
最多の90件に到達する可能性も
それによると、中古車の買い取り・販売を手掛ける「中古車店」の倒産は、今年1-9月に合計57件発生した。前年の年間件数(52件)を既に上回り、過去10年で年間最多の90件に到達する可能性があるという。
厳しい価格競争のなかで、価格転嫁に苦慮する中古車店の倒産が増えている。
加えて、今年に入って業界首位のビッグモーターをはじめ業界大手の不正が相次いで発覚し、中古車業界に対する顧客の目が厳しくなり、販売やアフターサービスの整備入庫にも影響が出始めている。
帝国データバンクの調査では、2023年3月時点と比較した9月時点の中古車店の業況が「悪化」となった企業は16.3%を占めた。中古車店からは「ユーザーが不安を抱えており、購買意欲が低下している」といった声も聞かれ、中古車業界の成長は減速が避けられない状況となっている。
集計期間:2023年9月30日まで
集計対象:負債1000万円以上法的整理による倒産
調査機関:株式会社帝国データバンク
(坂土直隆)