2020年に始まった政府系金融機関と民間金融機関による、金利や返済条件が優遇されたコロナ関連融資制度は、2022年3月に民間金融機関、9月に政府系金融機関による受付が終了した。その後、今年1月に「借換保証制度」が開始、返済本格化など出口に向けた段階に移ってきた。
そこで、帝国帝国データバンクは、新型コロナ関連融資に関する現在の状況や返済見通しなどについて、調査を実施した。
新型コロナ関連融資の返済は、徐々に進んでいる
それによると、新型コロナ関連融資を「現在借りている」企業のうち、今年2月時点で融資の『5割以上』を返済していたのは、18.7%となった。
一方、返済が『3割未満』の企業は38.7%、「未返済や今後返済開始」の企業は29.5%だった。
ただし、2022年8月時点と比較すると、『5割以上』返済している企業は5.4ポイント、『3割~5割未満』は1.3ポイント増加している一方、『3割未満』は3.6ポイント、『未返済や今後返済開始』は3.1ポイント減少しており、新型コロナ関連融資の返済は、徐々に進んでいる様子がうかがえる。
調査期間:2月14日~2月28日(インターネット調査)。新型コ
ロナ関連融資に関する調査は、2022年2月、8月に続
いて3 回目
調査対象:調査対象は全国2万7,607社で、有効回答企業数は1
万203社(回答率37.0%)
調査機関:帝国データバンク
(坂土直隆)