帝国データバンクは、2022年度に発生した「物価高倒産」について、調査・分析を行った。
コロナ禍で経営体力を消耗状態が続くなか、最後の追い打ちで物価高の影響が
その結果、2022年度の物価高倒産は463件判明し、前年度の136件から3.4倍増加し、初の400件超えとなった。
業種別にみると、「製造業」(96件)でトップ。次いで「建設業」(94件)、「運輸・通信業」(83件)、「卸売業」(69件)、「小売業」(58件)と続く。
業種詳細別では、「運輸業」(83件)でトップ。以下、「総合工事業」(51件)、「食料品製造」(43件)「職別工事業」(28件)、「飲食料品小売」(27件)が続き、価格転嫁率の低い業種が目立った。
2022年度の全国企業倒産は、6,799件発生。前年度から14.9%の増加となり、リーマン・ショック時の2008年度以来14年ぶりに、前年度から800件以上の大幅増加となった。3月単月では800件と、急増している。
個別の倒産事例をみると、コロナ禍で経営体力を消耗している状態が続くなか、最後の追い打ちとして物価高の影響を受け、事業継続を“あきらめる”ケースがほとんどであるという。
(坂土直隆)