帝国データバンクは、2021年4月までに登録にあった新電力706社における、事業動向について調査を行った。
1年で6.3倍に急増
電力の市場価格高騰が長引き、撤退などに踏み切る新電力会社が増加している。2021年4月までに登録のあった「新電力会社」(登録小売電気事業者)706社のうち、2023年3月24日時点で、195社(構成比27.6%)が倒産や廃業、または電力事業の契約停止や撤退などを行ったことが分かった。
2022年3月末時点では累計31社だったが、同年6月には累計104社に急増、同年11月28日時点で累計146社まで増加し、今回2022年3月末から1年で6.3倍に急増した。
また、195社の態様を分類すると、最も多いのは、新規申し込み停止を含めた「契約停止」の112社(構成比57.4%)で、2022年11月時点の91社から21社増加した。
また、電力販売事業からの「撤退」は57社で、同年11月時点(33社)から大幅増。「倒産・廃業」は26社で、東北電力と東京瓦斯の共同出資で設立されたシナジアパワーや、日本電灯電力販売などの倒産が発生した。
※調査対象:2021年4月までに登録のあった新電力会社706社
※対象期間:3月24日時点
※調査機関:帝国データバンク
(坂土直隆)