帝国データバンクは、2022年11月の企業倒産件数(負債1,000万円以上の法的整理が対象)について集計し、分析を行った。
2022年5月以降のコロナ禍での増加基調は加速
それによると、倒産件数は570件(前年同月468件、21.8%増)と、7カ月連続で前年同月比増加となった。
11月として前年同月から100件以上の増加は、リーマン・ショック直後の2008年並みだった。2022年5月以降のコロナ禍での増加基調は加速している。
負債総額は1,286億2,700万円(前年同月814億9,700万円、57.8%増)。鶏卵大手のイセ食品グループの法的整理が複数発生した影響もあり、前年同月から大幅に増加した。11月としては、2019年以来3年ぶりに1,000億円超えを記録した。
業種別にみると、全業種で前年同月を上回った。製造業(前年同月56件→70件、25.0%増)では、特に食料品・飼料・飲料製造(同4件→12件)が大幅に増加し、全体の件数を押し上げた。
小売業(同89件→104件、16.9%増)でも、料理品小売や食肉小売など飲食料品小売(同7件→22件)が大幅に増加。製造業、小売業ともに食料品関連の業種での倒産増加が目立った。
サービス業(同125件→140件、12.0%増)は9カ月連続の前年同月比増加で、この連続期間は2008年5月~09年8月以来13年3カ月ぶりだった。
(坂土直隆)