帝国データバンクは、2022年度上半期(4-9月期)の倒産増における要因分析について、調査を行った。
年度半期ベースでも、コロナ禍で初の増加に
2022年度上半期(4-9月)の倒産件数は、前年同期の2,938件を上回る3,123件となり、4-9月期としては3年ぶりの増加となった。
コロナ禍に突入した2020年以降、コロナ関連融資をはじめ各種の支援によって減少が続いた企業倒産は、今年5月以降は一転して増加基調に転じ、年度半期ベースでもコロナ禍で初の増加となった。
特に、倒産件数の増加幅では、前年同期比185件の増加となった。増加幅としては、過去10年では増加に転じた2017・19年4-9月期(各138件・160件増)を上回り最多となった。リーマン・ショック直後の2009年同期の369件増以来、13年ぶりの高水準となった。
2009年4-9月では、機械製造などの「製造業」(195件増)、宿泊業など「サービス業」(117件増)といった業種で増加した。主にリーマン・ショックによる景気後退の余波を受け、設備投資関連や娯楽関連の倒産増が要因となった。
一方、2022年同期ではサービス業のほか「建設業」(110件増)などが大幅に増加した。
(坂土直隆)