帝国データバンクは、2022年3月報の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)について集計し、分析を行った。
負債100億円以上の大型倒産が4件発生し、コロナ禍の2020年3月以降で最多
その結果、倒産件数は587件(前年同月比9.4%減)と、10カ月連続で前年同月を下回った。
10カ月以上の連続減少は、2013年8月~2015年2月(19カ月連続)以来で、コロナ禍で大幅な減少となった2020年8月~2021年4月(9カ月連続)を上回る長さだった。
負債総額は1,825億8,200万円(前年同月比30.4%増)と、2カ月連続で前年同月を上回った。負債100億円以上の大型倒産が4件発生し、コロナ禍の2020年3月以降で最多だった。
業種別にみると、7業種中3業種では前年同月から増加した。なかでもサービス業(前年同月140件→148件、5.7%増)は10カ月ぶりに増加した。
市場の縮小が続くパチンコホールなど娯楽業(同3件→11件、266.7%増)などで増加しており、減少が続いた対面接客産業で反転増の兆しがみられる。
(坂土直隆)