新型コロナウイルスの影響拡大により倒産のみならず休廃業の増加も懸念されるなか、その回避策としての事業承継が今まで以上に注目されている。
また、政府は若い世代における事業承継の気運醸成や、世代交代にともなう中小企業の成長を促進する施策のほか、税制面の優遇措置や第三者承継の促進など、事業承継への支援体制を強化している。
企業の67.4%が事業承継を経営上の問題として考えていることが明らかに
そこで、帝国データバンクは事業継承についての調査を行った。なお、事業承継に関する調査は、2017年10月、2020年8月に続き、今回で3回目。
事業承継について、どのように考えているか尋ねた。その結果、「経営上の問題のひとつと認識している」と回答した企業が55.5%と半数を超え、最も高かった。
また、「最優先の経営上の問題と認識している」は11.9%となり、企業の67.4%が事業承継を経営上の問題として考えていることが明らかとなった。
企業からは「中小企業が持続可能であるためには、継続的な収益を確保できるための事業の確立と、後継者の確保・育成は最重要課題の一つと考える」(コンクリート製品製造、大阪府)といった声があがっている。
調査期間は2021年5月18日~31日
調査対象は全国2万3,724社
有効回答企業数は1万1,242社(回答率47.4%)
本調査の詳細なデータは景気動向オンライン(
https://www.tdb-di.com )に掲載.
(慶尾六郎)