資金調達支援を行う株式会社SoLaboは、融資支援の実績に関する動向調査を実施し、2020年4月~2021年1月の間での融資実行における「業種」の構成変動の調査結果を発表した。
今回、各期間について業種別に融資実行割合をまとめたところ、ソラボの調査対象の中小企業・個人事業主の融資動向の変化としては、「飲食業の減少」と「建設業の増加」が顕著であることが明らかになった。
1回目の緊急事態宣言では、ほぼ全ての業種に影響あり
ソラボでの融資支援実績を見てみると、コロナ融資の相談ピーク時でもあった昨年4月~6月では、建設・飲食・小売等を中心に、事業者母数に比例するかのように万遍なく広がっている。
1回目の緊急事態宣言もあり、飲食・理美容・その他サービス業等、接客を要するサービス業関連が4分の1を占めていた。
建設業も、この段階で4分の1弱と高い割合を示してはいるものの、コロナを機に急増した状況ではなく、後述の2020年後半に比べると特徴的とは言えない状況であった。
なお、情報通信関連は、事前の情報収集を念入りに行う傾向が強く、4~6月のピーク時には融資申請の混雑を懸念し様子見をする事業者が多かった影響もあり、この時期に増加傾向となった。
一方で、建設業には徐々に影響がみられ始めたのがこの時期であり、「4~6月頃のコロナパニックの影響が時間差で生じていて、売上げの入金目途が立っていない」といった相談事例が増えた。
とくに小規模な事業者においては、コロナ関連融資の認知が広まる中で、売上げ減少、現場停止などの影響をジワジワと受けはじめ、今後に対する懸念が寄せられ始めた。 (慶尾六郎)