
株式会社帝国データバンクは、2024年度に発生した「コンプライアンス違反倒産」の発生状況について調査・分析を行った。
3年連続で、300件を超える結果に
それによると、2024年度の「コンプライアンス違反倒産」は379件となり、2023年度(352件)を27件(7.7%増)上回り、過去最多を更新した。
4年連続で前年度を上回り、3年連続で300件を超える結果となった。
また、業種別(大分類)にみると、「サービス業」が129件(構成比34.0%)で最も多く、「建設業」が69件(同18.2%)、「卸売業」が52件(同13.7%)で続いた。
中分類でみると、主に広告代理業者やソフトウェア業者等が含まれる「広告・調査・情報サービス業」(47件)が最も多く、次いで老人福祉事業者や産業廃棄物処分業者などが含まれる「その他のサービス業」(43件)、土木工事業者や建築工事業者などが含まれる「総合工事業」(31件)が続いた。
違反類型別にみると、「粉飾」が101件(構成比26.6%)で最も多く、過去最多となった。コロナ禍のゼロゼロ融資など各種支援策が粉飾の発覚を遅らせ、表面化しづらい状況が続いていた。
その後、ゼロゼロ融資返済開始のタイミングで発覚するケースが目立ち、増加傾向で推移している。
(坂土直隆)