帝国データバンクは、「歯科医院」の倒産・休廃業解散発生状況について、調査・分析を行った。
高齢化も進み、最高齢は90歳超に
それによると、「歯医者」の淘汰が過去最多ペースで進んでいる。2024年に発生した歯科医院(歯医者)の倒産(負債1,000万円以上、法的整理)が前年比倍増の25件、休廃業・解散(廃業)が101件発生し、10月までに計126件が市場から退出した。
23年通年の件数(104件)を超えて、年間最多を更新するなど、前年比1.8倍の記録的なハイペースで推移している。
また、経営者の平均年齢が60歳を超えるなど、高齢化が進む歯科業界では、近年は特に、歯科医の高齢化が要因とみられる廃業が目立っている。
2024年に「休廃業・解散」となった歯科医院の代表者年齢は69.3歳と70歳に迫るほか、最高齢は90歳超と、集計可能な2016年以降で最高を更新した。
マイナ保険証に対応した関連設備の導入など電子化も求められ、新たな設備投資が必要となったことも、高齢の歯科医師が運営する歯科医院で、廃業が増加した要因の一つとみられる。
集計期間:2024年10月31日まで
集計対象:負債1,000万円以上法的整理による倒産、休廃業・解
散
調査機関:株式会社帝国データバンク
(坂土直隆)