帝国データバンクは、「人手不足倒産」の倒産発生状況について、調査・分析を行った。
過去最多を大幅に上回るペースで推移
それによると、人手不足による企業経営への影響が、一段と深刻化している。従業員の退職や採用難、人件費高騰などを原因とする「人手不足倒産」は、2024年上半期(1-6月)に182件発生。年間として、過去最多を大幅に上回るペースで推移している。
2024年4月より、運転業務や建設業務の時間外労働に上限規制が適用されたことで、労働力が不足する、いわゆる「2024年問題」の影響から建設業は53件、物流業は27件と年上半期としては、それぞれ過去最多だった。
また、「従業員10人未満」の企業が全体の約8割を占める。就業者数の増加が続き、人手不足はやや落ち着きをみせているものの、人手不足感は依然高水準で推移していることから、今後も小規模事業者を中心に、倒産に追い込まれるケースが増加する可能性がある。
集計期間:6月30日(日)まで
集計対象:負債1,000万円以上法的整理による倒産
調査機関:株式会社帝国データバンク
※調査結果は、下記ホームページにも掲載予定
https://www.tdb.co.jp/report/index.html (坂土直隆)