帝国データバンクは、「焼肉店」の倒産発生状況について調査・分析を行った。
「焼肉店」の倒産は、8月までに16件発生
それによると、コロナ禍の外食産業で「勝ち組」とされた焼肉店で倒産が急増している。2023年に発生した「焼肉店」の倒産は、8月までに16件発生した。
22年の同期間に比べ約3倍に達したほか、1-8月の累計としては過去10年間で最多ペースに迫り、急増ぶりが鮮明となっている。
焼肉店業界は、コロナ禍の外出制限でニーズが高まった外食への「プレミア感」に加え、「一人焼き肉」など新たな形態のヒット、テーブルごとに吸気ダクトが備えられた店内設備が「換気がいい=三密回避」のイメージが定着。
ホットペッパーグルメの調査では、20年8月に検索フリーワードで「焼肉」が約6年ぶりに1位を獲得したほか、他の飲食店と比べ客単価が高いなどビジネスモデルの特徴も追い風に、コロナ禍の「勝ち組」として業容が拡大した。
同社では、牛肉価格の高騰・大手の参入・低価格の三重苦で、焼肉店の経営環境は厳しさが続くとみている。
<調査結果>
集計期間:8月31日(木)まで
集計対象:負債1,000万円以上法的整理による倒産
調査機関:株式会社帝国データバンク
(坂土直隆)