帝国データバンクは、2022年7月の企業倒産件数(負債1,000万円以上の法的整理が対象)について集計し、分析を行った。
2年3カ月ぶりの3カ月連続増加
それによると、倒産件数は499件(前年同月490件、1.8%増)と、前月(544件)から減少した。
3カ月連続で、前年同月比増加となった。3カ月連続の前年同月比増加は、2019年9月から2020年4月(8カ月連続)以来2年3カ月ぶりで、コロナ禍において初の増加基調となっている。
負債総額は、903億9,300万円(前年同月734億400万円、23.1%増)と、前年同月から169億8,900万円増加し、2カ月連続で増加となった。
また、業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回った。建設業(前年同月71件→95件、33.8%増)では、一般電気工事などの設備工事業(同13→32件)で146.2%の大幅増となり、全体の件数を押し上げた。
運輸・通信業(同21件→31件、47.6%増)では、燃料費の高止まりでトラック運送といった道路貨物運送(同14→22件)が増加した。サービス業(同117件→123件、5.1%増)は、2019年2月以来の5カ月連続で増加となった。
一方、製造業(前年同月53件→52件、1.9%減)、卸売業(同69件→62件、10.1%減)、小売業(同128件→95件、25.8%減)の3業種は減少。特に、小売業は飲食店や飲食料品小売などが減少し、5カ月連続で減少となった。
(坂土直隆)