帝国データバンクは、新型コロナ関連融資に関する現在の状況や方針などに関する企業の見解について調査を実施した。調査は、TDB景気動向調査2022年2月調査とともに行った。
「借りた・借りている」 企業は52.6%と半数を超える
それによると、コロナ関連融資について、「借りていない」企業は42.4%だった一方、「借りた・借りている」 企業は52.6%と半数を超えていた。
規模別では、小規模企業で「借りた・借りている」が61.8%と6割を超え、「大企業」(27.8%)を34.0ポイント上回った。規模の小さい企業ほど、借り入れを行いながら厳しい状況を乗り切ろうとしている様子がうかがえる。
また、コロナ関連融資を「借りた・借りている」企業に資金の使い道を尋ねたところ、給与・賞与や福利厚生などを含む「人件費」が50.1%(3つまでの複数回答、以下同)で、トップとなった。
多くの企業で、雇用を維持するために使っていたことがうかがえる。次いで、「原材料や商品の仕入れなど」(43.4%)、「設備の修繕・更新など」(25.3%)、「新規の設備投資や事業の拡張」(18.5%)が続いた。
企業の4社に1社が、設備の修繕・更新などに充てているほか、新規投資にも2割近くの企業が使用していた。
(坂土直隆)