帝国データバンクは、法的整理(倒産)となった企業のうち、政府系金融機関および民間金融機関による「無利子・無担保融資(コロナ融資)」を受けたことが判明した倒産について、集計した。
コロナ融資後倒産、1年半で200件 発生ペース加速、21年後半は月間20件台が続く
コロナ特例融資を受けた後に倒産した「コロナ融資後倒産」は、今年2月までの判明分で210件判明した。コロナ融資後倒産は、当初1カ月で平均2件前後のペースで推移するなど、発生は少数で推移した。
しかし、コロナ禍から1年目が経過した2021年2月以降は10件を上回るペースで推移し、最初に判明した2020年7月から1年1カ月後の2021年8月に100件を突破。2021年10月には、初めて月間20件を突破し、100件から200件までの到達期間は6カ月と、コロナ融資後倒産の発生ペースは加速している。
据え置き期間が終了し返済が始まるものの返済原資に乏しく、金融機関から追加の融資を受けることもできず、最終的に資金繰りに行き詰り、事業継続を諦める中小企業の破たんが目立ち始めている。
(坂土直隆)