帝国データバンクは、今年1月の企業倒産を調査し、その結果を発表した。
2ケタの大幅減が続いた倒産抑制に底打ちの兆しが
倒産件数は482件と、前年同月(506件)から24件減少、前年同月比で4.7%減となった。8カ月連続の前年同月比減少も、減少率は2021年7月(42.1%減)をピークに低下傾向にあり、2ケタの大幅減が続いた倒産抑制に底打ちの兆しがみられる。
負債総額は、679億7,000万円と、前年同月(912億5,800万円)から232億8,800万円減少し、前年同月比で25.5%減。1月として1990年以来、32年ぶりの低水準となった。
業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回った。建設業(前年同月90件→100件、11.1%増)は、資材価格や労務費の増加などにより、2ケタの増加となった。
製造業(同42件→46件、9.5%増)では、建築用金属製品製造(同0件→2件)やコンクリート製品製造(同0件→2件)などの建築資材関連の倒産が発生したこともあり、8カ月ぶりに増加となった。
一方、小売業(前年同月121件→90件、25.6%減)では、飲食店(同48件→33件)が過去最長となる8カ月連続の減少となった。
また、サービス業(同123件→120件、2.4%減)は、前年同月から微減にとどまったものの、診療所など医療業(同9件→15件)が前年同月比2ケタの大幅な増加となった。
(慶尾六郎)