帝国データバンクは、2021年7月27日16時時点の、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産〈法的整理または事業停止(銀行取引停止処分は対象外)、負債1,000万円未満および個人事業者を含む〉件数を発表した。
発生月別では「2021年3月」が177件で最多
それによると、全国に1,802件(法的整理1,664件、事業停止138件)確認されている。1億円未満の小規模倒産が1,026件(構成比56.9%)を占める一方、負債100 億円以上の大型倒産は5件(同0.3%)にとどまっている。
発生月別では、「2021年3月」が177件で最多だった。昨年11月に発生した感染第3波と年末年始の需要消失、そして、年明けの緊急事態宣言の再発出の影響によって2020年12月以降の増加が顕著となるなか、年度末となる3月以降に急増した。
調査時点で、7月発生の倒産は74件確認されているが、3度目、4度目の緊急事態宣言の影響で今後も増加し続ける見込みだとしている。
業種別では「飲食店」(302件)が初めて300件に達したほか、「建設・工事業」(178件)、「ホテル・旅館」(100件)、「食品卸」(92件)が続く。
「建設・工事業」は飲食店・小売店の休業や倒産増の影響を大きく受けてきたほか、近時はウッドショックによる資材の高騰・調達難の影響が出はじめている。
都道府県別は、「東京」(407件)、「大阪」(192件)、「神奈川」(104件)、「愛知」(80件)の順だった。
(慶尾六郎)