帝国データバンクの調査によると7月16日16時現在、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産〈法的整理または事業停止(銀行取引停止処分は対象外)、負債1,000万円未満および個人事業者を含む〉は全国に1,768件(法的整理1613件、事業停止155件)確認されている。
3度目、4度目の緊急事態宣言の影響で今後も増加し続ける見込み
1億円未満の小規模倒産が1,004件(構成比56.8%)を占める一方、負債100 億円以上の大型倒産は5件(同0.3%)にとどまっているという。発生月別では「2021年3月」が180件で最多だった。
2020年11月に発生した感染第3波と年末年始の需要消失、そして、年明けの緊急事態宣言の再発出の影響によって2020年12月以降の増加が顕著となるなか、年度末となる3月以降に急増。現時点で7月発生の倒産は29件確認されている。
しかし3度目、4度目の緊急事態宣言の影響で今後も増加し続ける見込みだという。
業種別では「飲食店」(295件)が最も多く、「建設・工事業」(176件)、「ホテル・旅館」(98件)、「食品卸」(92件)が続く。「建設・工事業」は飲食店・小売店の休業や倒産増の影響を大きく受けてきたほか、近時はウッドショックによる資材の高騰・調達難の影響が出はじめている。
都道府県別は「東京」(402件)、「大阪」(189件)、「神奈川」(102件)、「愛知」(76件)の順だった。
(慶尾六郎)