中小企業・個人事業主の資金調達支援を行う株式会社SoLaboは、コロナ禍(2020年3月~2021年6月末)における自社の融資支援実績から統計情報をとりまとめた。
その結果、昨年後半より徐々に信用金庫や地方銀行などの民間の金融機関での融資実行件数数が増加しているトレンドが見られ、今後も同様の傾向が予想されていることから、民間金融機関との連携強化を計ることを発表した。
民間金融機関での融資相談は今後さらに増加の予想
ソラボの支援した事業者への融資実行の観点から見てみると、昨年4~6月のコロナ関連の資金相談ピーク時には、融資が実行されたうちの9割が公庫によるものであった。
これは、公庫が民間金融機関に先立って好条件の融資制度をいち早く開始したことが大きく影響していると同社では見ている。
それに加え、民間金融機関でのコロナ関連融資は、まず役所での認定証発行といった手続きが必要であったり、賃貸契約書のないオフィス形態(シェアオフィス、バーチャルオフィス等)に所在する事業者では申請自体が受け付けられなかったりという事務的な課題が目立ったことも要因として考えられるという。
ただし、これはあくまでソラボでの対応事例であり、比較的小規模(年商数百万~数億円単位)の事業者にフォーカスした見解でもあるため、中小企業という広い括りで見る際には違った分析になる可能性があるとしている。
(慶尾六郎)